〜ローゼンベルグオウゴンオニクワガタ〜(Allotopus rosenbergi)





〜なんちゃってローゼンベルグオウゴンオニ飼育法をご覧頂く、また実践して頂くにあたって〜

まずは飼育方法をご覧になるにあたり、多少の注意を。この種の飼育法、特に産卵にはそれなりの自信を持ってはいるのだが、やはりそれは飼育者各位の飼育下状況、それから熱意によっても左右される(笑)
逆にそれが仇となる場合もあるし、(過度の観察による生体へのストレス等)本当に一筋縄ではいかないことも多い。
同じ趣味を共有する皆様には、是非ブリードに成功していただきたいが、ここに記す方法が必ずしも成功につながるとは限らない。
そもそも失敗してこその楽しみというものあるのだが、いずれにしろ責任の所在は自分自身が持つということだけはご理解をお願いしたい。物事に完璧と言う言葉は無いと自分は思っている。あってしまってはそれより上を目指すことはできないではないか。

重厚な体のつくりをしているローゼン。カブトムシに近い?



ローゼン飼育は、簡単にまとめると下記のステップに分けられる。

生体の入手 成虫飼育〜ペアリング 産卵セット〜割り出し 幼虫飼育〜羽化


飼育の前に来る一番の問題は入手であるはず。以下に簡単ではあるが、ローゼン飼育の要点&注意事項をまとめてみたので、参考までに。


〜基本的情報〜

 ・WDといっても現地養殖個体の流通が一般的で、それに本当のWDが混じるといった形になる。よってWDとして購入したものが新成虫の可能性もあり、ブリードにはそれなりのリスクを伴う。できれば個人ブリーダーが羽化させた羽化日がはっきりしている個体の購入をお勧めする。 (素性がはっきりしている分、それなりに値段は上がる。)

・値段はサイズを意識しないのであれば、1pr4千円もしないのでオウゴンオニの入門種と言って過言ではない。しかし、時期によって値段が大幅に違うので注意が必要。(入荷し始める頃は4千円で余る程度だが、最盛期は本当に高い。)

 ・温度は成虫幼虫問わず、一般的カブクワ飼育温度25度前後でOK。

 ・餌も目立って特性はなく、好むタイプの餌なども特にない。市販の高タンパクゼリーを使用している。

 ・産卵、幼虫飼育にはカワラ菌糸を用いる為、それなりの低温を保つ必要がある。空調設備、あるいは温度管理ができる術を持たない飼育者の方は絶対に飼ってはいけない。特に夏場の高温には注意が必要である。

・かなりの飛翔性があり、特に大きなケースで産卵セットを組んだ時に大きな音を立てて飛翔する。飼育ケースを変えた時に良く飛翔することから、移動手段としてだけではなく精神的ストレスを発散するための方法とも自分は考えている。




ここで来る疑問は「なぜカワラ菌糸を使うの?」という疑問であるはず。それは現地の生態を調べると納得がいく。
ローゼンは現地で、トゥトゥプと言う木に多く産卵しているようである。この木は湿気が多い土地に生息しているようで、湿気が多いということは、当然木が枯れれば菌に侵され朽ちて行くということ。その朽ちた木に産卵してるんじゃないかなぁと言うのが思うところ。
湿気が多いってことは、沢のような水源が近くにあるということで、頭の中にあるインドネシアのジャングルと照らし合わせてみると、あながちおかしくもない気がする。
ってことは日本で言うヤナギの木って言ってしまって良いんではないだろうか。もちろん河川敷のような開けたところではなく、イメージで言えばブナ帯の中の湖周りに生えているヤナギ。水に近いから、当然成長スピードも速いわけで、その分材の構造がもろいんだとしたら。

つまりは、こういったローゼンに丁度良い材が中々手に入りにくいから、クヌギの木をカワラ菌で現地の木の状態に似せて、それで産ませているんではないだろうか。事実レイシにも産むようなので、菌の種類と言うよりは腐朽状態が問題では?っていうのが持論。あ〜、また乱文癖がw
次ページで具体的にブリード法書きますね。

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